ミントな 僕ら

    作 者:吉住 渉
    全巻数:6巻
    出版社:集英社
    初版年:1998年1月
ミントな僕ら


 南野(みなみの)まりあのえるは双子の兄弟。姉のまりあは森ノ宮学園のバスケ部コーチに一目惚れして、全寮制の森ノ宮学園中等部に転入した。一方、小さい頃からまりあと一身同体で育ってきた弟ののえるは、まりあに彼氏が出来るのが気に入らず、森ノ宮学園に転入を望むも男子寮は一杯。父親のつてもあって学園の理事長の許可を貰い女装で森ノ宮へ転入する。

 まりあはコーチの弟の広部良陽(ひろべよしあき)や、以前の学校の桜井大輔(さくらいだいすけ)と付き合う。一方のえるは女装で息の詰まりそうな日々の中、硬派のバスケ部少年、佐々龍至(ささりゅうじ)のことが気に入り佐々に近づく。日頃は女嫌いな佐々だが、男のようにさばけて妙に話の合うのえるのことが気に入り付き合うことに。
 佐々はやがてのえるの正体を知るが、男と男の(?)友情で付き合い続けることになる。そんな二人を周囲はベストカップルともてはやす。

 ところが、のえるは同室の牧村未有(まきむらみゆう)のことが好きになってしまう。自分と姿形が良く似た親戚の男の子、「トオル」を装い未有と付き合い始めるが、ある日嘘がばれてしまい・・・・


 コメディー色が強くて気軽に読めるので、少女漫画嫌いな男性読者にもお勧め(^.^)
 女装(男装)ものは少女漫画少年漫画を問わず結構題材としてあったような気がするが、「ミントな僕ら」は主人公ののえるが見た目だけ女の子で中身はまったく男の子のまま振舞っているところが面白かった。男女入れ替えでは必ずHっぽい部分があるものだが、そういった部分はまったく無し。
 また、男であることを知られながらも周囲から暖かく見られているのえるってのも結構"いい奴"。終始細かい事に気を遣わずに楽しく読むことの出来た作品であった。

 ちなみに表紙絵の左側、カチューシャをしているほうがのえるで右側がまりあである。

作成:02/02/10 加筆修正:02/05/04

当ページの画像は、吉住 渉作、集英社館発行の「ミントな僕ら」3巻よりスキャンして使用しております。他に転載及び使用されることは堅くお断りします。