作 者:吉住 渉 全巻数:8巻 出版社:集英社 初版年:1992年12月 |
小石川光希(こいしかわみき)と松浦 遊(まつうらゆう)の両親は、大学時代にクロスペアの元恋人。たまたまハワイツアーでめぐり合った4人は再び恋に落ち、夫婦交換で結婚。しかも2家族同居というとんでもない両親'S。
そんな親達に翻弄される光希と遊はいつしか恋に落ちていく。遊は自分の出生について疑惑があり、本当の父親を模索するうち、光希と血を分けた兄妹の可能性があることを知り絶望的になるが・・・・
ネタばれだが、結局2人は血が繋がっていないことが両親'Sの告白によって明らかになりハッピーエンドとなる。
登場キャラは、教師との恋に走る美人で深窓の令嬢、秋月茗子(あきづきめいこ)、遊の元彼女でファンクラブ率いる鈴木亜梨美(すずきありみ)、吉住作品ならではの絢爛さだ。
くっつきそうでくっつかない展開は標準的な少女漫画進行だが、一応メインのテーマである遊(ゆう)の出生問題という少し深刻な問題を抱えながらも常に暗くならずに明るいところはお約束だろう。
アニメ化もされたらしいが、製作側がアバンチュールな恋にスポットを当て過ぎたきらいを作者自ら批判的に端書コーナーで語っているのも面白い。吉住渉の持ち味はドキドキときめきちょっとおませでおしゃれ、小中学生がターゲットな「りぼん」系テイストである。一方TVのほうはグッズなども売り出したようで、多少インパクトが無いと市場が形成できずとみて背伸びし過ぎた模様。アニメだけを見て原作を計るなかれの好例か。