無敵のヴィーナス

    作 者:椎名あゆみ
    全巻数:4巻
    出版社:集英社
    初版年:1992年7月
無敵のヴィーナス


 元気少女、松下楓(まつしたかえで)は小学生のころから気になっていたてっぺいと同じクラスになる。
普段は男勝りのてっぺいの前だと調子が狂ってしまうが、そんなには学校一のモテ男、岡村誉が言い寄り、てっぺいにはお嬢様古賀かおりが夢中という四角関係。

 を賭けた野球の勝負に負けたてっぺいは岡村のいるバレー部に入部して岡村にしごかれる日々。そんなてっぺいを追い、とかおりもバレー部へ入部する。
 夏休みになるとバレー部は海へ合宿へ。合宿最終日にてっぺいはいいムードになるがじゃまが入ってしまう。

 合宿から帰ってきた頃から、階段から突き落とされたり本棚の下敷きにされそうになったりと、の身辺はにわかに危険が迫る。犯人を突き止めようとてっぺいと二人で奔走するが、捕らえて見れば幼稚園の頃にいじめられたの元家来の男の子。いつか一矢報うべしの行動であった。
 そんなこんなでてっぺいの学園生活は今日も元気いっぱい。


 お楽しみ系で気楽に読める作品。
 ほとんど「あなたとスキャンダル」と同じ書評になってしまいそう。シリアスとコメディの狭間を浮遊するが如き感覚を楽しむ作品。普段がさつなが妙に女らしく可愛くなる瞬間は、てっぺいならずとも読者も見落とすまい。
 個人的には4巻収載の「丘の上のエイリアン」「せつなさに似て」のほうがより少女漫画らしくて好きなのだが。

作成:02/08/27

当ページの画像は、椎名あゆみ作、集英社発行の「無敵のヴィーナス」2巻よりスキャンして使用しております。他に転載及び使用されることは堅くお断りします。